このテーマを語るには、まずは、「なぜ今電子書籍なのか?」について、その魅力をお伝えできたらと思います。
そのことを語るうえで欠かせないのが、紙の出版物との比較です。
現状としては、紙の出版物を好んで読む人が多いのは事実です。
紙の本を好んで読む読者の動機としては、紙独特の手触りや手に取ったときの充足感、印刷して仕上げた何とも言えない香りなどがよいと感じている方が多いのではないかと思います。
確かに、電子書籍にはそうした点はありません。
しかし、電子書籍ならではの魅力があります。それは、電子書籍にしかできない表現法があるということです。そこでここでは、6つの魅力的な点を挙げておきます。
まず第1に、読みたいデータを入手する際に場所を選ばないという点です。閲覧できるデバイスとインターネットに接続できる環境があれば、誰でも欲しいコンテンツをすぐに入手できます。
第2に、購入が簡単であることです。アマゾンに予め登録してあれば、きわめて簡単に購入できます。
第3に、購入にかかる料金が安価で済むことです。多くは紙の本より安く設定されています。中には無料で公開されているものもあります。また、「kindle unlimited」の申込者であれば、こうした本の購入による課金はなくなります(ただし、毎月980円の定額[2018年1月現在]がかかります)。
第4に、持ち運びが便利であることが挙げられます。移動する際に常にカバンの中に何冊も入れて持ち歩いていたら、その重さは体力的・精神的なストレスとなるでしょう。その点で、閲覧するための軽量のノートパソコンか専用デバイスの持ち運びであれば負担はかかりません。
第5に、誰でも書き手(著者)になることができる点があります。読み手という立場から逆に書き手にもなれるのが電子書籍の魅力であると言えます。
第6に、前述の第5とも関係しますが、内容をより分かりやすくするために、本文中に動画や音声データを使うことができることです。これは、読者の側としても、著者の側になったとしても、嬉しい表現方法ですね。
そうした魅力が電子書籍にはあるのです。