コミュニケーションの有効なツールの一つであるコーチングは、昨今多くの企業で形は多少違っても導入が増えていると聞きます。
 でも、まだコーチングという言葉は聞いたことがあってもその内容を知らないという方も一方で多いと思います。
 この「コーチングが歴史を変えるシリーズ」では、江戸時代に、もしコーチングに関する知識ややり方そして考え方を理解している人々が居たとしたら、あの時代はどんな風に変わっていったのだろうかを空想したものです。
 本書はシリーズ四作目です。

「歴史を変えるコーチングシリーズ」の第四弾では、悲劇の武将松平忠輝を取り上げてみたい。
 徳川家康の第六男として生まれながら、表舞台に立つことなく、歴史に埋もれていった男である。
 父家康と二代将軍である兄秀忠に疎まれ、若干二十歳で藩主であった高田藩を改易となり、幾つかの藩を経由して最終的には諏訪藩に流され、それでも九十二歳の生涯を全うした男である。
 疎まれた理由の一つが、その有能さにあったとされる。ならば、何故幕府あるいは大藩のリーダーになり得なかったか。
 もし、彼にコーチが付き、コーチングによってリーダーとしての資質を得られたなら、江戸時代初期はどうなっていたか。
 本書では、そんな想像から忠輝を第二代将軍に育ててみようと思う。(「まえがき」より)

目次
まえがき
登場人物
第一章 辰千代誕生
第二章 リーダーを育てる
第三章 徳川忠輝誕生
第四章 大御所の教え
第五章 忠輝の時代
エピローグ
著者プロフィール
神戸 博(かんべ・ひろし)
1949年横浜市に生まれる。同志社大学工学部卒。
NEC日本電気入社、25年間に亘り無線通信システムの海外ビジネスに従事。その後日本エリクソン(現エリクソン・ジャパン)に転職、14年間勤務。在職中にコーチングを学び始め、(一財)生涯学習開発財団の認定コーチ資格を取得、社内コーチを始める。退職後の2009年、個人事業として「コーチHK」を起業。企業向けコーチング及び研修活動を実施中。一方、戦国及び江戸時代には若い頃より深い興味を持ち、多くの歴史小説を読破。2012年、名古屋市内に転居、執筆活動を始める。