今、日本の多くの職場では、うつ病や統合失調症等のメンタルヘルス不調によって悩み苦しむ人が増加しています。そして、それが原因で、会社を休まなければならなくなったり、会社を退職せざるを得なくなる人が増え、社会的に大きな問題となっています。また、会社を休んだり、退職するまでには至らないけれど、プレゼンティーイズム(休むまでではないけれど、体調が思わしくなくて仕事の生産性が落ちている状態)が起きていて、多くの企業がその対策に苦慮してもいます。このようなことが起きている理由の多くは、職場の人間関係によるもので、先述した体調を崩すまでの状況にはならなくても、職場において人間関係がうまくいかず悩んでいる人は大勢います。
本書は、筆者が仕事を通じて気づいた「精神的にタフで健康な人」になるための法則を紹介しています。そのことで、職場の矛盾や理不尽に憤慨し、その結果、人間関係に悩み、どうしたらもっとうまくいくのだろうと悩み苦しんでいる皆さんに、その悩みや苦しみが少しでも軽くなるヒントとして提供できればと思います。

【目次】
第1章 人間関係は避けて通れない=思考編=
第2章 矛盾や理不尽とどう向き合うか
第3章 誠実であるために=行動編=
第4章 利己的にならないために

【著者プロフィール】
正木 秀幸(まさき ひでゆき)

ヒューマシー人事労務研究所 代表
社会保険労務士
健康経営アドバイザー

1964年、兵庫県生まれ。大学卒業後、大手食品メーカーに就職。
4年間営業を経験した後、人事へ異動。最初に給与計算、勤怠管理、福利厚生、労働保険を担当した後に社員採用、社員教育を経験。
人事実務を幅広く経験していく中で、人事業務にやりがいとおもしろさを感じ「もっと人事全般に関わりたい」と思い、中小企業に転職。そこでは、社長の直下で人事総務の責任者として、新人事制度の企画構築導入という一大プロジェクトを取りまとめる等、人事、そして総務の経験を深めるとともにマネジメントの経験を積む。
その後、縁あってベンチャー企業に転職。急激に成長していく組織において人事実務に携わる。そこでも人事制度改定に関わる他、労務相談窓口として、社員からの相談、ハラスメント対策や長時間労働対策等、安全衛生・労務管理を取りまとめた。
2012年社会保険労務士試験合格。
大手、中小、ベンチャーとタイプの異なる企業での幅広い生の人事経験と人事労務の専門家である社会保険労務士としての知識をベースに、現在、職場の活性化や組織風土作り、健康経営実施支援などを提供し、「働く人も会社も元気にする」人事コンサルタントとして活動中。